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原燃副社長を降格・・濃縮工場の規定違反めぐり

 日本原燃のウラン濃縮工場(青森県六ヶ所村)での保安規定違反に関して、同社石原準一副社長をトップとする担当部署が、一部の対策が終了していないのにすべて終了したと工藤健二社長に報告していた問題で、同社は1月30日、担当部の「コミュニケーション不足(ものを言えない組織)」などを原因とする報告書を原子力規制委員会に提出しました。石原副社長の常務への降格など、役員11人を処分すると発表しました。

 規制委は2015年、同社濃縮工場の放射性廃棄物が不適切に管理されていたとして保安規定違反と指摘。品質保証室が、同事業所の改善を担うとされましたが、その後の保安検査でも改善されませんでした。このため同社は、石原副社長を本部長とする「安全・品質本部」を設置し、改善を実施するはずでした。しかし、同本部は昨年9月、一部の対策が未終了にもかかわらず、終了したとする評価書を作成、工藤社長に報告しました。評価書は社内の監査を通過していました。規制委は原燃に対し、原因や是正措置を報告するよう求めていました。

 報告書によれば、本部長が「継続的改善(日常業務)で実施すればよい」などと誤った認識を持っていましたが、本部員が本部長の認識をただせなかったほか、監査室長は評価書の位置づけを確認しないまま確認欄に押印していました。

 同社は、工藤社長と石原副社長は減給50%5ヵ月間とし、役員11人を処分します。

(「しんぶん」赤旗2017年2月1日より転載)