東日本大震災の影響で運休になっていたJR常磐線・相馬(福島県相馬市)-浜吉田(宮城県亘理=わたり=町)間(約23キロ)が12月10日、再開しました。福島県北部の南相馬市、相馬市と仙台市が5年9ヵ月ぶりに鉄道でつながりました。
同日午前5時42分、再開した区間から仙台に向かう一番列車が、山下駅(宮城県山元
町)から約150人を乗せ出発しました。
早朝のJR相馬駅のホームには、寒風をついて大勢の乗客が今や遅しと列をつくり、仙台へ向かう電車が来るのを待っていました。私用で仙台に向かうという女性(60)は「代行バスでは乗り換えが必要でしたが、電車は一本でいけるので良かったです」と笑顔で話しました。
JR相馬駅では再開を祝うセレモニーが行われ、立谷秀清市長、植村恵治市議会議長があいさつ。立谷市長は「相馬から仙台にいけるようになったことは喜ばしい」と祝辞を述べました。JR東日本・水戸支社の吉川浩史営業部長が「より一層地域の発展に力を尽くしたい」と話しました。
JR常磐線は今年7月12日に原ノ町-小高(いずれも福島県南相馬市)間で運転が再開されており、今回の再開で仙台-小高間の電車での往来が可能になりました。小高-竜田間では運休が続いており、2020年3月末までの全線再開をめざしています。
(「しんぶん」赤旗2016年12月11日より転載)