日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 関電課長が過労自殺・・労災認定高浜原発審査に対応

関電課長が過労自殺・・労災認定高浜原発審査に対応

 関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転期間延長に向け、原子力規制委員会の審査対応に当たっていた関電の40代の男性課長が4月に自殺し、敦賀労働基準監督署(同県敦賀市)が労災認定していたことが10月20日、関係者への取材で分かりました。残業は月約200時間に上り、過労で自殺したとみられます。

 関係者によると、男性は設備や機器の詳細設計を示した「工事計画」の審査対応を担当する「審査対応課長」。今年1月から労働時間が増え、2月の残業は約200時間に及んだとみられます。4月中旬に出張先の東京のホテルで自殺しました。

 運転開始から40年を超えた高浜1、2号機は、7月7日までに審査に合格しなければ廃炉になる可能性がありました。規制委は6月20日、20年間の運転延長を認可。関電は2019年以降の再稼働をねらい、追加の対策工事を進めています。

 関電は「当社社員であるかどうかも含めて回答を差し控える」としています。

厚労省の通達 高橋議員追及

 原発再稼働審査のための電力会社の業務をめぐっては、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が10月12日の衆院予算委員会で、残業時間の限度基準を定めた大臣告示の対象から、審査業務を外す通達を厚生労働省が出していることを追及。厚労相が、九州電力の求めに応じて通達を出したことを認めています。

 高浜原発1、2号機は、適用除外の対象原発に入っていません。12日の高橋議員の追及に、厚労省側は、対象原発を今後拡大することについて「現時点では考えていない」と答弁していました。

(「しんぶん」赤旗2016年10月21日より転載)