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悔しさ 金で解決しない・・福島シンポ原発訴訟原告が訴え

福島のこれからについて発言するパネリスト=10月1日、福島県二本松市
福島のこれからについて発言するパネリスト=10月1日、福島県二本松市

 原発被害者原告団全国連絡会は10月1日、福島県二本松市で「原発事故から6年目の今・福島のこれからを考える」と題したシンポジウムを開きました。県内外から380人(主催者発表)が参加しました。

 4人のパネリストが報告しました。ふるさとを返せ・津島原発訴訟原告団の三瓶春江さんは裁判のたたかいについて「被害者の悔しさはお金では解決できないことを理解してほしい」と話しました。周囲に浪江町津島から引っ越したと言えない胸の内を涙ながらに明かし、国・東電の責任で除染を進めるよう求めました。

 福島大学元学長の今野順夫さんは被災者の連帯で国・東電に責任を果たさせなければならないと強調。「(連帯を)自治体間にも広げていくことが大事だ」と話しました。

 会津電力株式会社の佐藤弥右衛門代表取締役社長は「経済を優先させる道をまた歩むのか」と原発に固執する国を批判しました。

 オール沖縄会議の中村司(まもる)事務局次長は沖縄の現状と、沖縄と福島との共通点

について報告しました。

 会場からは、千葉や神奈川などで行われている避難訴訟や住宅支援の現状が話されました。東京訴訟原告団の鴨下祐也さん(47)は、来年3月に住宅支援が打ち切りになる避難者の家の玄関に「役人が足を踏み入れ大声で『どうするのか』と圧力をかけている」と話しました。

 日本共産党の岩渕友参院議員と民進党の増子輝彦参院議員(福島選出)が来賓あいさつしました。

(「しんぶん」赤旗2016年10月2日より転載)