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原発事故 避難者訴訟で現地検証・・福島地裁いわき支部 管轄裁判所初

右3人の裁判官に説明する原告弁護団(左側)=7月22日、楢葉町の前原第三仮置き場(代表撮影)
右3人の裁判官に説明する原告弁護団(左側)=7月22日、楢葉町の前原第三仮置き場(代表撮影)

 福島県双葉町や楢葉町、広野町などの住民が福島第1原発事故で東京電力に損害賠償を求めた避難者訴訟で、福島地裁いわき支部は7月22日、現地検証を行いました。福島第1原発立地地域を管轄する裁判所が検証するのは初めて。

 島村典男裁判長と、葛西功洋、中村雅人両裁判官らが原告の住む仮設住宅、広野町商店街、除染で発生した土壌などを保管する前原第三仮置き場、介護老人保健施設、楢葉町立北小学校などを検証しました。

 いわき市の仮設住宅に避難している宗像政俊さん(74)と妻の比佐江さん(60)は「検証に来てくれたということは、私たちの言いたいことを聞いてくれるということだと思います。結果を出してほしい」と話します。

 「天神崎スポーツ公園で管理人をしていました。生業(なりわい)を返してほしい。避難生活がいかに過酷なのか知ってほしい。今は、楢葉町の夜間パトロールをしています。イノシシが20頭、30頭と群れをなして出没し、タヌキやハクビシンもいる。まるでサファリパークです。悔しく悲しいです」

 楢葉町の崩壊した自宅跡地の検証を受けた渡邉弘子さんは「改めて福島原発事故からの時の流れを思い出しました。何年たっても原発で失った古里は忘れられません」と、古里に帰れない悲しみを語りました。

 原告団長の早川篤雄さんは「公害裁判で現地を見ないで判決を書くことはできません。3年越しの訴えでやっと実現にこぎつけました。全国の裁判に与える影響は大きい」と強調しました。

 弁護団幹事長の米倉勉弁護士は「事故発生地で一番重大な被害の出ている現地の裁判所が検証した。影響は大きい」と検証の意義を語っていました。

(「しんぶん赤旗」2016年7月23日より転載)