東京電力福島第1原発事故の影響で福島県南相馬市の一部に出ていた避難指示が7月12日午前0時、解除されました。対象住民は1万人を超え、これまでで最大。解除に伴い自由な居住が可能になります。
対象は南相馬市の小高区と原町区のうち、放射線量が高い帰還困難区域を除く居住制限区域と避難指示解除準備区域。今月1日時点で3487世帯1万807人が住民登録しています。帰還に向け、昨年8月末に始まった準備宿泊には約2000人が登録しました。
市によると、住民の多くは別の地域への移住を希望しています。一方、市内に住む除染作業員ら約8000人の一部は解除後、より第1原発に近い小高区などに宿舎を移すとみられ、市は解除後の居住者を約4000人と見込んでいます。
12日朝には、原発事故で運休していたJR常磐線小高——原ノ町駅間(9・4キロ)の運行が5年4ヵ月ぶりに再開しました。
避難指示は既に田村市など4市町村で解除されています。
(「しんぶん赤旗」2016年7月13日より転載)