熊本地震の被災者や鹿児島県の川内(せんだい)原発の停止を求める九州各県の住民らが7月6日、九州電力に対し、同原発の即時停止を求める12万597人分の署名を提出しました。
署名の賛同者約30人が福岡市の九電本店を訪れ、熊本県をはじめ九州各地で頻発する地震を考慮し停止を求める申し入れ書と、全国から寄せられた2万8千人分のメッセージを署名とともに手渡しました。
地震で大きな被害を受けた熊本県の住民は、「私たち被災者が余震におびえながらも、前を向けるのはまだ放射能汚染にあっていないからです」と訴えました。小さな子どもを抱いた母親らは「原発事故を心配せず安心して子育てしたい」と涙ながらに訴えました。
署名は熊本地震の本震が発生した4月16日から、熊本県出身の高木博史さん=岐阜経済大学准教授=がインターネット署名サイトで呼びかけたもの。
署名の賛同者は今月4日、鹿児島県の伊藤祐一郎知事あてに同署名を提出しました。
福島原発事故を機に熊本県へ移住した、天野朋子さんは「九州に移り住み、ようやく安心して暮らせるようになったのに、地震で揺れるたび原発事故の恐怖がよみがえります」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2016年7月8日より転載)