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セシウム過去最悪 福島第1 海側観測用井戸で/敷地境界2年後、制限値達成へ

東京電力は2月13日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の海側観測用井戸(1−13)で同日に採取した地下水から、放射性セシウムを過去最高値の1リットル当たり13万ベクレル検出したと発表しました。

東電によると、13日に採取した水に含まれていたのはセシウム134が同3万7000ベクレル、セシウム137が同9万3000ベクレル。セシウム134は国の基準(同60ベクレル)の600倍以上、セシウム137は基準(同90ベクレル)の1000倍以上の震度です。ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物賢が同26万ベクレル検出されています。

同じ井戸で12日に採取した水では放射性セシウムを同7万6000ベクレル検出し、過去最高値となっていましたが、これを上回りました。

この井戸がある場所の近くには2号機タービン建屋とつながるトレンチ(ケーブルなどを納めている地下トンネル)があり、高濃度汚染水がたまっています。2011年の事故発生直後にこのトレンチから漏れたとみられる汚染水が海へ流出しています。

 

敷地境界2年後 制限値達成へ・・福島第1原発

東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の敷地境界の被ばく線量の評価値が、年1ミリシーベルト未満という原子力規制委員会が決定した制限を大幅に超えている問題で、東電は2月14日開かれた規制委の検討会で、規制委が示した2016年3月末までに制限値の達成を目指すとしました。

福島第1原発では、2013年4月に、地下貯水槽から汚染水の漏えいが発生し、高濃度の放射能汚染水を敷地境界近くのタンクに貯蔵。敷地境界での線量が昨年(2013年)12月は年8・07ミリシーベルトと評価されました。

東電はこの日の会合で、線量制限の達成について、「段階的な対策を施すことで実現が可能」と表明。ただし、線量評価に新たに含まれる排水路に関しては、即時に線量制限を適用することは困難としています。

規制委でこの方向が了承されれば、東電は、具体的な対策を盛り込んだ福島第1原発の実施計画変更の許可申請を提出します。

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