再生エネ抑制するな・・倉林氏 全量受け入れ求める
日本共産党の倉林明子議員は5月18日の参院本会議で、再生可能エネルギー特措法(FIT法)改定案について、原発最優先・化石燃料偏重から、原発ゼロへの決断と一体に再生エネの飛躍的普及を図るエネルギー政策への転換を求めました。倉林氏は、現行法で電力会社に再生エネ発電との接続義務があるにもかかわらず、経済産業省が事実上、無制限・無補償で接続拒否できるようにし、さらに改定案で接続義務規定を削除するのは「再生エネの導入抑制をもたらす」と批判しました。
倉林氏は、各電力会社が示した接続可能量は、東日本大震災前の30年間平均の原発設備利用率(69・8~84・8%)で稼働することを前提にしており、その分、再エネの受け入れを抑制していると追及。動いていない原発のための“空押さえ”をやめ、再エネの全量受け入れへ系統の増強を求めたのに対し、林幹雄経産相は「特定の電源を優先していない」と強弁しました。
倉林氏は、再エネの飛躍的普及こそが地域経済の振興、雇用創出につながり、「真に持続可能な未来を切り開く」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2016年5月21日より転載)
温暖化対策が不十分/市田氏 関連法改定に反対
地球温暖化対策推進法改定案が5月19日の参院環境委員会で採決され、与党などの賛成で可決しました。日本共産党は反対しました。
日本共産党の市田忠義議員は反対討論で、(1)日本の温室効果ガス26%削減目標(約束草案)は先進国の中でも極めて不十分で、原発の再稼働と60年延長が前提(2)目標達成のため家庭など民生部門には4割削減を要求する一方、産業部門は1割以下の削減で、原発・石炭火力依存のツケを国民に押し付けている(3)削減目標達成の国際貢献として高効率石炭火力発電や原発を海外で推進しており、脱石炭火力という世界の流れに逆行する―と指摘。パリ協定合意にも相反し、「到底容認できない」と述べました。
質疑で市田氏は、約束草案のエネルギー転換部門で22~24%まで普及するとした再生可能エネルギーへの転換が、長年の原発・石炭依存のなかで極めて低く抑えられてきたと指摘。CO2総排出量の多くを占める電力部門が再生エネ由来の脱炭素の供給できるようになれば、民生部門でも大幅に排出削減が可能だと提起しました。
丸川珠代環境相は、再生エネ導入は「目標には遠い」と認め、「CO2排出が少ない電源からの電気を家庭でつかうことが重要だ」と答弁しました。
市田氏は、電力業界が開発に傾注している地熱発電について、国内の温泉資源や自然環境に重大な影響を与えているとして、「ベースロード電源に位置づけたり国内外で開発を推進すべきではない」と主張しました。
(「しんぶん赤旗」2016年5月21日より転載)