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活断層上 志賀廃炉を・・1・2号機 藤野議員、規制委に要求 & プルトニウム増招く・・倉林氏 再処理法案を批判

活断層上 志賀廃炉を・・1・2号機 藤野議員、規制委に要求/衆院特別委

(写真)質問する藤野保史議員=5月12日、衆院原子力問題特委
(写真)質問する藤野保史議員=5月12日、衆院原子力問題特委

 日本共産党の藤野保史議員は5月12日の衆院原子力問題調査特別委員会で、原子炉などの直下の断層が活断層だと原子力規制委員会の有識者チームで判断された北陸電力志賀原発(石川県)について、1、2号機の廃炉を早急に判断するよう規制委に強く求めました。

 規制委は先月、同原発1号機原子炉直下を通る断層を「活断層と解釈するのが合理的」、2号機の重要施設の下を通る断層を「活断層の可能性がある」と判断した有識者チームの評価書を受理しました。

 藤野氏は、活断層の真上に原子炉など重要施設の設置を認めていない原発の新規制基準にのっとり「廃炉にすべきだ」と強調。最終的な判断について「今後の審査の課題」と規制委の田中俊一委員長が答弁したことに対し、1号機建屋内には692体の使用済み核燃料があり「原発が活断層上に建つ状況が続く。住民は不安だ」と追及しました。

 藤野氏はさらに、北陸電が再稼働の審査を申請し、872体の核燃料を原子炉に装荷した2号機も、緊急停止後に原子炉を冷やす重要施設・原子炉補機冷却系の配管が活断層上にあると指摘。新規制基準違反であり、福島第1原発事故に関する国会事故調の報告書を紹介し、同施設が機能を失えば、炉心溶融などに至る恐れがあるとして、廃炉にすべきだと迫りました。

 住民や専門家による活断層調査に参加した藤野氏は、敷地内外に活断層が多いとし、「志賀原発は立地不適だ」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」2016年5月13日より転載)


プルトニウム増招く・・倉林氏 再処理法案を批判/参院委で可決

(写真)質問する倉林明子議員=5月10日、参院経産委
(写真)質問する倉林明子議員=5月10日、参院経産委

 参院経済産業委員会は5月10日、再処理等拠出金法案の採決を行い、日本共産党と2会派(元気・改革)を除く賛成多数で可決しました。採決に先立つ質疑で日本共産党の倉林明子議員は、使い道のないプルトニウムを増やす再処理の実態と、増大する事業費の問題についてただしました。

 対象事業の範囲について資源エネルギー庁の多田明弘電力・ガス事業部長は「使用済みMOX燃料(使用済み核燃料を再処理して取り出したウランとプルトニウムの混合酸化物)の再処理も含め、今後発生する全ての使用済み燃料が対象」と答弁しました。

 倉林氏は「対象事業もその費用もどこまで増えるかわからないまま、公共料金である電気料金で費用を回収することは生活に直結する大問題だ」と批判しました。

 倉林氏は、六ケ所村再処理工場(青森県)の稼働により発生するプルトニウム総量が年間8トンに対し、利用計画は年間5・5~6・5トン(プルサーマル=MOX燃料を通常の原発で使う=最大数の16~18基稼働した場合)であることを指摘。残りのプルトニウムについて多田氏は「劣化ウラン等と同様に備蓄をしていく」と述べ、使い道のないことを明らかにしました。

 倉林氏は「プルトニウムを新たに発生させるのが再処理だ」と強調。世界が保有する民生用プルトニウムの18%を日本が保有している実態をしめし「唯一の被爆国である日本で、プルトニウムを増やすことに国民の理解は得られない。原発再稼働・核燃料サイクルはきっぱりやめるべきだ」と迫りました。

(「しんぶん赤旗」2016年5月13日より転載)