日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 東海再処理施設 高レベル放射性廃液固化作業・・機器トラブルで停止

東海再処理施設 高レベル放射性廃液固化作業・・機器トラブルで停止

東海再処理工場の配置図
東海再処理工場の配置図

 日本原子力研究開発機構は4月4日、東海再処理施設(茨城県)にある高レベル放射性廃液の固化作業を行う施設で、機器が作動しないトラブルが発生したと発表しました。復旧に時開がかかるため、施設の運転停止を決めたといいます。施設は1月25日から稼働したばかり。ガラス固化は9年ぶりの作業でした。

 高レベル放射性廃液は、原発の使用済み核燃料などから出る極めて強い放射線を放つごみです。液体状態よりもガラスと混ぜて固化体にした方が漏えいや拡散の危険性が低いとして、原子力機構は新規制基準に適合していない施設の稼働を求め、原子力規制委員会も「リスクを著しく増大させる作業には当たらない」と容認していました。

 原子力機構や規制委によると、3月20日に収納作業で器具が固化体をつかめないトラブルが発生。器具を取り換えましたが、同30日に今度はつかんだまま離せなくなりました。

 施設でぼこれまで13年間で247本のガラス固化体を製造。原子力機構は保管する高レベル放射性廃液406立方メートル(ガラス固化体621本分)すべての作業に21年かかると見込んでいました。固化体の最終処分場所は決まっていません。

(「しんぶん赤旗」2016年4月5日より転載)