「原発ゼロ」を求める統一行動「NO NUKES DAY(ノーニュークスデイ)」として「原発のない未来へ! つながろう福島! 守ろういのち! 全国大集会」が3月26日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれました。統一行動は今回で6回目。安倍晋三政権と電力業界に圧力をかけて原発をなくそうと、全国各地から3万5千人が参加。三つのステージが設けられ、青空のもと、「原発いらない」「再稼働反対」「安倍政権ノー」の声を響かせ、デモ行進しました。
主催は、首都圏反原発連合(反原連)、原発をなくす全国連絡会、さようなら原発1000万人アクション、反原発運動全国連絡会。戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会が協力しました。
開始2時間ほど前から、福島から「福島を返せ!」のゼッケンを身につけて駆けつけた人らが続々と姿を見せ、ステージ上には「福島原発事故を忘れるな」のむしろ旗が。
福島県双葉町から東京都内に避難している女性(71)は「ふるさと双葉町を返せ!」のプラカードを手に、「ふるさとを離れて5年たち、国・東京電力は、賠償や住宅支援を打ち切ろうとしています。完全な補償と原発再稼働を許さないたたかいを最後まで頑張りぬきます」といいます。
メーンステージでは、主催者あいさつで反原連のミサオ・レッドウルフさんが「大津地裁が高浜原発の運転を差し止めた。稼働中の原発を止めたのは初めて。私たちの大きな希望です」と強調。「原発問題でも、安倍政権が大きな壁です。私たちはひるむことなく声をあげ、市民運動が圧力をかけつづけ、原発を止めていく」と語りました。
ルポライターの鎌田慧さん、「アベ政治を許さない」の行動を呼びかけた作家の澤地久枝さん、脱原発首長会議の村上達也さん(元茨城県東海村長)、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の高里鈴代さん、ベラルーシから来たチェルノブイリ原発事故被害者のジャンナ・フィロメンコさんらがスピーチ。澤地さんは「福島原発事故で何十万という人がふるさとを奪われた。原発事故の被害者と手を結んで歩んでいきたい」とのべました。
この日、総がかり行動実行委員会の福山真劫さん、小田川義和さん、シールズの芝田万奈さんがスピーチしました。
川崎市の女性(73)は「事故から5年が過ぎました。いまだに誰も責任を取っていないのはおかしい。デモや署名で、安倍政権に国民の声を突きつけたい。私はあきらめません」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2016年3月27日より転載)
「子・孫のために行動」・・“原発やめ再生エネがいい”/ノーニュークスデイ大集会
原発ゼロを求める統一行動「ノーニュークスデイ」が3月26日、代々木公園(東京都渋谷区)で開かれました。「原発のない未来」「つながろう福島」などと書かれたプラカードで埋め尽くされた会場。団体のブースも立ち並び、外国人の姿も目立ちました。
福島県農民連のメンバーと参加した同県大玉村の菊地穂奈美さん(27)は、「福島に住む友人が再稼働は仕方ないと言うけれどさみしいです。原発事故を経験した福島だからこそ再生可能エネルギーをもっと増やしたい」と語りました。
松山市から医療生協の仲間4人と参加した木村紀子さん(56)は、原発反対の寄せ書きで埋まったオレンジ色の布を身にまとい参加しました。「伊方原発1号機廃炉の決定はいいことだと思います。古いので動かさないほうがいい。子どもや孫のためにおとなが行動しなければいけません」
東京都目黒区から参加した堀田稔さん(47)は「親が福島県いわき市に住んでいます。事故前は海で子どもたちを遊ばせることができましたが、今はできません」と悔しさをにじませました。
静岡県三島市から大型バスで参加した杉山かほるさん(42)は「原子力規制委員会の新基準は国民を守るための基準ではありません。高浜原発の差し止めを決めた大津地裁の決定には勇気をもらいました。浜岡原発は一番危ない原発といわれています。私たちもがんばらないといけない」と語りました。
アフロのかぶり物とドラムを持って横浜市金沢区から参加した生田明さん(66)は、「国民の多数は原発を止めるという流れです」と話しました。
岩手県宮古市から参加した伊藤香苗さん(36)は4歳の子どもをベビーカーに乗せて参加しました。「子どもたちの将来のためにも原発はやめてほしい」
岡山市でろう学校の教員をしている青山敬さん(57)は「原発事故の総括もせず、政府は安全というだけ。信頼できない。原発のコストは安いと言われるけど、処分場のことを考えれば安くはないです」と話しました。
ドイツからの留学生で横浜市に住むティナ・ヒューゲルさん(28)は日本の社会運動を研究しています。「日本は地震が多いので原発を稼働させることは危ないです」
同じく留学生のマリア・ブレーデルさん(29)は「原発の問題は議論が難しい問題です。原発に安全はありません」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2016年3月27日より転載)