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高浜4号機緊急停止 ・・発送電作業中 続くトラブル/渡辺町議、伴英幸氏がコメント

 2月26日に再稼働した関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)は29日午後2時ごろ、タービンと原子炉が緊急停止しました。関電は原因を調べています。九州電力の川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)でも昨年、設備の細管が損傷しており、原子力規制委員会の審査が通った原発で、再稼働後のトラブルが続いています。

 関電によると、29日はタービンと発電機をつなぎ、発電と送電を開始する作業中。警報が鳴ったのは午後2時1分で、発電機内部の故障などを伝える警報が鳴り、発電機が緊急停止、1秒後にタービンと原子炉も緊急停止しました。関電は「発電機に何らかの故障がある可能性がある」と説明。作業再開の見通しはないといいます。

 4号機は20日、原子炉補助建屋内で、原子炉を冷やす1次冷却系につながる配管から放射性物質を含む水が漏れたばかり。関電はボルトの緩みが原因だったとして、整備の不十分さを浮き彫りにしましたが、予定通りに再稼働させました。

「安全より利益」の姿勢が招いたもの
・・日本共産党の渡辺孝・高浜町議の話

watanabe-e1456808891613 4号機は4年7カ月も止まっていたので、どこが不具合を起こしても不思議ではありません。川内原発でも、31年以上取り換えていなかった復水器の細管が損傷し、海水が混入しました。原発の設備や機器は過酷な状態の中で動いています。福島第1原発事故を経験し、十分な点検をしていて当然なのに、相変わらず安全よりも利益を優先する姿勢が招いたものだと思います。

 

 

 

高浜原発原子炉停止・・規制委対応、疑問視も/伴英幸氏がコメント

ban-hideyuki 再稼働から3日後のトラブルで、原子炉が停止した関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)。

 原発は長期間停止した後に再稼働すると、トラブルが発生しやすいとされます。高浜4号機は定期検査に入った2011年7月から再稼働まで、4年7カ月間停止していました。他に規制委の審査を終えて再稼働した川内2号機と高浜3号機(3年11カ月〜4年3カ月間)より、長い停止期間でした。

 原子力資料情報室の伴英幸共同代表は今回の原子炉停止について、「運転を急ぐあまり、事前の検査がおろそかになっているのではないか」と関電を批判。「どこまでしっかり見ているのか」と述べ、規制委の対応も疑問視しました。

 規制委は東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)でも、安全設備関連のケーブルが新規制基準に反して分離されていなかったことを把握しないまま、昨年8月に再稼働の前提となる設備審査で同原発を優先対象に選定していました。

 伴共同代表は「ここまで問題が相次ぐ以上、原発の設備の総点検が必要だ」と指摘しています。

(「しんぶん赤旗」2016年3月1日より転載)