放射能汚染水が漏れた高浜原発4号機(福井県高浜町)の再稼働を関西電力が2月26日にも狙っていることをうけ、大阪市の関電本店前で25日、「再稼働阻止」全国行動が行われました。主催は「高浜原発4号機再稼働阻止! 緊急行動実行委員会」です。
午後4時からの第1部には約220人が参加し、怒りの声を上げました。参加者は関電に対して「関西電力、責任とれない」「被ばくさせるな」などと唱和し、申し入れ文書を受け取るよう呼びかけました。
主催者あいさつをした古橋雅夫さん(62)は、日本政府が原子力発電をベースロード電源としていることを批判。「原発は民間企業がリスクを負えるようなものではない。危険なものであるにもかかわらず安倍政権が原発を国策として進めていることが問題だ」と訴ました。‐
職場の同僚と参加した中村明子さん(45)は「高浜原発で事故が起これば、琵琶湖が汚染されてしまう。関西の人々はどこに逃げろというのか。映画や空想ではない危険な再稼働だ」と憤りました。
関電が発表
関西電力は25日、高浜原発4号機(福井県高浜町)を26日午後5時に起動し、再稼働させると発表しました。新規制基準に基づく原発の再稼働は九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)、高浜3号機に続き全国で4基目。
4号機の運転は約4年7ヵ月ぶり。関電によると、起動から約半日後の27日午前6時ごろ、核分裂反応が連続的に生じる「臨界」に達するとしています。29日午後2時ごろから発電と送電を始め、3月下旬の営業運転を予定しています。
原子炉には4体のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が搬入されており、4号機では初めてプルサーマル発電を行うことになります。
3号機は1月29日に再稼働しており、26日に最終検査を終えて営業運転に移る見通しといいます。
(「しんぶん赤旗」2016年2月26日より転載)