関西電力が１月29日に高浜原発３号機を再稼働したことに抗議し、各団体が同日、声明や談話を発表しました。

原発をなくす全国連絡会

　原発をなくす全国連絡会は、「国民世論を無視し、周辺住民の生命・安全より電力会社の利益を優先する高浜原発３号機の再稼働に断固抗議」し「再稼働をただちに中止する」よう求める声明をだしました。「高浜原発の過酷事故時の避難計画策定も遅れている現状にあり、30キロ圏内に京都府や滋賀県の自治体が含まれているにもかかわらず、説明や同意さえないまま、旧来の地元自治体同意（県と高浜町）だけで再稼働を容認することは断じて許されません」としています。

自由法曹団

　自由法曹団（荒井新二団長）は、避難住民が住む自治体と避難先の自治体の協議が進んでいないなか、「万が一の事態に住民の安全を確保することなど不可能」と指摘。「福島第１原発事故による凄惨（せいさん）な現実を顧みず、住民の生命、身体、生活の安全を無視した再稼働に強く反対し抗議する」と結んでいます。

全国保険医団体連合

　全国保険医団体連合会（野本哲夫公害環境対策部長）は、同原発周辺は原子力施設が集中立地し、「重大事故のリスク（危険）は他の原発の比ではない」と強調。再稼働は「福島原発事故の教訓を一顧だにしていないと言わざるを得ない」として、３号機の運転中止と４号機の再稼働断念を求めています。

新日本婦人の会

　新日本婦人の会は１月30日、再稼働に抗議し、ただちに停止させることを求める笠井貴美代会長の抗請文を首相と関西電力社長あてに送りました。

　「福島第１原発事故で明らかなように、技術的に未完成で事故の発生を完全に防げない原発は運転すべきではありません」とのべ、「政府は高浜原発３号機をただちに停止し、原発ゼロを決断し、世界で主力となっている再生可能エネルギーを中心とする政策に転換することを強く求めます」としています。

（「しんぶん赤旗」2016年1月31日より転載）