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再生可能エネ割合 電力消費の30%台・・原発ゼロめざす 独

 原発の廃炉が進むドイツで2015年、風力や太陽光など再生可能エネルギーが電力消費の約3分の1をまかなっていたことが明らかになりました。ドイツ・メディアが1月11日までに、シンクタンク「アゴラ・エネルギー転換」による推計値を報じました。

 それによると同国では、15年の電力消費に占める再生可能エネルギーの割合が前年の27・3%から5・2ポイント増えて、32・5%となり、初めて30%台に乗りました。

 同国の再生可能エネルギーによる発電量は1990年の197億キロワット時から、2015年は1941億キロワット時となり、四半世紀で約10倍になりました。ドイツは25年までにエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を40〜45%にする目標を掲げています。

 再生可能エネルギーのうち、伸びが著しいのは風力発電で、15年の発電量は前年比約50%増で287億キロワット時。うち海洋風力発電が67億キロワット時、地上風力発電が220億キロワット時でした。

 ドイツの15年の発電量は6471億キロワット時で、再生可能エネルギー発電以外の発電量は減少傾向にあります。原発の占める割合は15年に最古の原発の稼働を停止したこともあり14・1%と一昨年より1・4ポイント減。石炭火力発電は一昨年の43・9%から昨年は42・2%、天然ガス火力発電は9・7%から8・8%にそれぞれ減っています。

 ドイツのメルケル政権は11年、22年末までにすべての原発の運転を停止し、再生可能エネルギーを将来のエネルギー供給の柱と位置づける「エネルギー転換」計画を作成しています。

(片岡正明)

(「しんぶん赤旗」2016年1月12日より転載)