原子力規制委員会の田中俊一委員長は4月15日の定例記者会見で、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を差し止めた福井地裁の仮処分決定について、「私たちの取り組みが十分に理解されていない点があったと受け止めている」と述べました。
田中委員長は、地裁決定が新規制基準を「合理性に欠け、緩やかに過ぎる」と指摘したことに対し、「東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえ、かなり厳しい規制を要求している」と反論。「絶対安全を求めると、結局は安全神話に陥るという立場で(規制を)やってきているが、その意味が理解されなかったのは極めて遺憾だ」と不満を口にしました。
田中委員長は「新基準と審査の内容を直ちに見直すようなことは考えていない」と決定の影響を否定しました。
(「しんぶん赤旗」2015年4月16日より転載)