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汚染雨水流出に、「深刻に反省を」・・規制委が東電社長に

 原子力規制委員会は2月27日、東京電力の広瀬直己社長を原子力規制庁に呼び、原発の安全をテーマに面談しました。田中俊一委員長は福島第1原発で汚染された雨水が外洋に流出していた問題について「少し深刻に反省しないといけない。きちんと処理できないなら、信用を得られないと懸念する」と指摘しました。

 更田豊志委員長代理は、第1原発の下請けが多重構造になっているのを改善する意思があるかどうかと質問。広瀬社長は「下請け構造を是正する前に取り組まなければならない仕事がある」「労務費の単価を増やしたが、しっかり末端に届くか見ていきたい」などと笞えました。

 

東電のあきれた説明

 「周辺の海への影響はないと考えたので、公表にまで頭が回らなかった」・・。東京電力が、福島第1原発で排水路から放射能に汚染された雨水が外洋に漏れ続けている事実を公表せず、流出を止める対策もとっていなかった問題。東電は2月26日の会見で、隠したわけではなく、公表することを思いつかなかったと説明し、記者らをあきれさせました。

 ○…排水路からは、国が定める放出基準(告示濃度限度)の数十倍もの放射性物質が出ていました。にもかかわらず、東電は「量的にはさほど影響がないというのが頭にあった」。もはや、事故を起こした原発を管理する当事者能力を疑わざるをえません。

 ○…「高濃度の放射能汚染水タンクなどに比べて私たちの頭の中で優先順位が低かった」「海への影響はないと考えるが、みなさんの関心に合わせて公表していく」とも。まるで、「小さいことをいちいち気にするな」とでも言いたげです。

 ○…流出を受けて菅義偉官房長官がのべたのは、汚染水は「コントロールされている」。批判を浴びた一昨年の安倍晋三首相の発言をまた繰り返すとは。事故収束は東電任せ、原発再稼働を進めるために事故を小さく見せる・・。安倍政権の責任も重大です。

(細)

(しんぶん赤旗2015年3月1日付けより転載)

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