Q 原発の再稼働をめぐって「新規制基準」という言葉をよく聞くけど。
A 東京電力福島第1原発の事故の反省をふまえて原子力規制委員会が、原発や核燃料施設の設置や運転の可否を判断するために新たにもうけた基準を「新規制基準」といっています。
原発事故前の基準は、地震や津波などの大規模な自然災害への対策が不十分だったうえ、重大事故対策が規制の対象ではありませんでした。いま、国内の原発はすべて停止していて、電力各社は新基準にもとづき再稼働のための適合性審査の申請をしています。
Q どんな内容?
A 放射性物質が大量に放出されるなどの重大事故対策が義務づけられ、津波対策も盛り込みました。地震対策では、原発の真下に活断層があっても地表に露出した断層がなければ設置できるとしています。格納容器の破損を防ぐフィルター付きベント(排気)設備は、福島第1原発と同型の沸騰水型は早期整備が要求されていますが、川内原発のような加圧水型は5年間の猶予期間があります。
Q 問題点は?
A 新規制基準に「適合」といっても、「事故ゼロかというとそんなことはない」(田中俊一委員長)と規制委員会みずからが言っているほど、原発の安全を保障するものではありません。欧州では義務付けている炉心溶融した際、溶け出した炉心を格納容器にためる設備や二重構造の格納容器は日本の基準にはありません。さらに原発事故が起きたときの住民の避難計画が含まれていないのが最大の問題です。
(「しんぶん赤旗」2014年12月28日より転載)