東京電力は12月20日、福島第1原発4号機使用済み燃料プールからの核燃料1533体の取り出し作業をおおむね終えました。東電は同日行われた最後の4体の取り出し作業を報道陣に公開しました。
公開されたのは、4号機原子炉建屋5階で、プール内で燃料を収めた輸送容器を大型の天井クレーンで引き上げ、除染する様子で、同日午前9時50分ごろから約1時間にわたりました。
作業員約15人は水がかかる恐れがあるため、防護服を二重に着用。プール内の汚染された水を外に出さないよう、ホースで水を掛けながらゆっくりと輸送容器を引き上げ、容器表面の水を布で拭き取るなど手作業で除染していました。
4号機の燃料取り出しは昨年11月に開始。今年11月にはリスクの大きい使用済み燃料の移送を終えていました。
4号機の作業完了を受け、東電は、2015年度上半期中の3号機燃料プールからの燃料取り出し開始を目指します。3号機は放射線量が高いため、遠隔操作で実施しますが、設備の取り付けもできていないのが現状。小野明所長は「作業員の安全確保が大切。工程ありきではない」と述べました。
汚染水トレンチ埋め立て4号機も検討・・福島第1
東京電力福島第1原発の海水配管トレンチ(地下トンネル)に高濃度汚染水がたまっている問題で、東電は12月19日、埋め立て作業を進めている2号機のトレンチに続き、来年1月上旬に4号機でも同様の作業を始める方向で検討していることを明らかにしました。同月中に終了する見込み。
福島県楢葉町で同日開かれた政府と東電による廃炉・汚染水対策現地調整会議に東電が報告しました。
(「しんぶん赤旗」2014年12月21日より転載)