関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について原子力規制委員会は12月15日、再稼働の前提となる新規制基準に「適合した」とする審査書案を17日の定例会合で公表することを明らかにしました。九州電力川内(せんだい)原発1、2号機に続く2側目となります。1カ月の意見公募を経て正式に決定されます。
関電は、想定する地震の最大の揺れを申請時(昨年7月)の550ガル(ガルは加速度の単位)から700ガ
ルに引き上げて補強工事をするほか、想定する津波の高さを2・6メートルから6・2メートルに引き上げて、高さ8〜8・5メートルの防潮扉や防潮堤を建設し、敷地の浸水を防ぐとしています。
関電は、これらの対策をまとめた補正書を10月末に提出。川内原発が補正書から審査書案まで約2ヵ月半だったのと比べ、今回は約1ヵ月半でまとめられています。高浜原発では、事故に備えて避難計画を策定する30キロ圏内の自治体には滋賀県や京都府も含まれます。
現在、規制委に審査を申請しているのは両原発以外に11原発16基。安倍政権は、国民の多数が反対しているにもかかわらず、規制委の審査で「適合」と判断された原発は、すべて再稼働を進める方針です。
(「しんぶん赤旗」2014年12月16日より転載)