原発再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査で、原子力規制委員会は12月12日の審査会合で、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で想定する地震の最大の揺れ(基準地震動)を650ガル(ガルは加速度の単位)にした四国電の方針をほぼ了承しました。担当の石渡明委員は「基準地震動について基本的な検討はなされたと思う。会合で審議する事項はない」と述べました。
審査で基準地震動が了承されたのは、九州電力川内原発1、2号機、関西電力高浜原発3、4号機、九電玄海原発3、4号機、関電大飯原発3、4号機に続く5ヵ所目になります。
四国電は昨年7月の申請時、敷地近くを通る中央構造線断層帯が長さ480キロにわたり運動する可能性を考慮し、最大570ガルを想定していましたが、計算方法の甘さなどを指摘され、今年9月に650ガルに引き上げました。
会合では、未知の活断層を考慮した場合の想定についての方針も了承されました。四国電によると、一部の機器などで補強工事の箇所が増える可能性があるといいます。
津波の想定については、申請時の4・09メートルを8・12メートルに引き上げた方針がすでに了承されています。
(「しんぶん赤旗」2014年12月13日より転載)