赤旗まつりの野外ステージで3日、パネル討論「再稼働ストップ! 原発ゼロの実現求めて」がおこなわれました。福島第1原発事故の被害に苦しむ福島、安倍晋三政権が再稼働を狙う川内原発がある鹿児島、毎週金曜日に抗議行動が続く首相官邸前、国会でねばり強く続くたたかいを熱く語り合いました。
出演者
神山悦子 日本共産党福島県議団長
向原祥隆 反原発・かごしまネット代表
越後 芳 首都圏反原発連合
笠井 亮 日本共産党衆院議員
越後さん 全国に連帯 官邸前続ける
笠井さん 安倍政権をノックアウト
神山さん 被災者の分断は許さない
向原さん 川内再稼働反対は圧倒的
司会を兼ねた日本共産党の笠井亮衆院議員、神山悦子党福島県議団長、首都圏反原発連合の越後芳(かおり)さん、反原発・かごしまネット代表の向原祥隆(むこはら・よしたか)さんがパネリストとして登壇しました。
最初のテーマは「原発問題の今をどう見るか」です。
神山さんは、原発事故から約3年8カ月たった今も、12万4000人が避難生活を続けている実態を告発。見通しのない避難生活に追いつめられ、自殺などの関連死が増加するなかで、賠償をめぐって被災者を分断する安倍政権を批判しました。
向原さんは、安倍政権が川内原発再稼働を地元に押しつけようとしていることに対し、「県庁前にテントを建て、再稼働に反対する県民の意思を示したい」と語りました。
二つ目のテーマは「原発ゼロをめざす運動はどう進んでいるのか」です。越後さんが、首相官邸前抗議行動が先週で124回目を迎えたと紹介すると、会場から拍手がわきました。「デモに参加したことがない人も自由に参加できるスタイルで、思いを語り合える場になっている。抗議行動が全国で279カ所に広がっていることはすばらしい。私たちも一緒に続けていかなければいけない」
向原さんは、川内原発がある薩摩川内市の隣、いちき串木野市内を全戸訪問し、人口過半数の1万5000人から再稼働反対署名が寄せられたと紹介。「対話すれば、8割から9割の人が反対だ。原発推進派は5%しかいない。世論は大きく広がっている」と語りました。
神山さんは、県議会で県内原発10基廃炉を求める請願が全会一致で通ったことなどを紹介し、「オール福島」の願いとして県民過半数の100万署名に取り組んでいると話しました。
最後に、「安倍政権をどう見るのか。政治は、どう役割を果たすべきなのか」をテーマに討論しました。
越後さんは「3・11まで政治に無関心だったが、安倍政権の危うさにいてもたってもいられず、路上で叫び続けている。この会場を埋めつくす人を見て、これだけの人がいたら、変えることができると思った。官邸前に来てください」と訴えました。
向原さんは「私たちは権力の脅しに屈する臆病者ではない。一歩も引かず、再稼働を断念させるまで頑張っていきたい」と語りました。
神山さんは「川内原発を再稼働させてはいけません。福島の実態とたたかいを見に来てください」。
笠井さんは「どの問題でも世論に逆行する安倍政権は、国民的反撃によってぐらぐらし始めた。安倍政権をノックアウトしよう」と呼びかけました。
(「しんぶん赤旗」2014年11月04日より転載)