原発の新たな規制基準が7月に施行されるのを前に、関西電力は4月18日、全国で唯一稼働中の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、「新基準に適合することを確認している」などとする報告書を原子力規制委員会に握出しました。
規制委は19日に評価会合を開催。策定中の新規制基準案に基づき、大飯3、4号機で安全が確保されているか初の確認作業を始めます。
しかし、規制委は新規制基準案を厳格に適用せず、基準案の「満足度を調べる」もので、稼働継続が前提ともいえる「二重基準」の評価作業になります。「安全上重要な問題」が判明すれば運転停止を求めますが、問題がなければ9月まで運転継続を認める方針。最終判断は6月下旬の予定です。
関電は報告書で、「6月末までに必要な対策を講じる」と表明。3、4号機の重要施設は活断層がない地盤に設置していると主張し、想定される津波に対しても「安全機能を損なわないことを確認している」としています。
東京電力福島第1原発では、免震重要棟が事故対応の拠点となり、新基準案にも「緊急時対策所」の設置が盛り込まれました。しかし、大飯原発には福島第1と同じ設備はありません。関電は昨年の再稼働を強行した際の説明と変わらず、「3、4号機中央制御室横の会議室を整備した」と説明し、代替できるとしています。
仏から日本へ・・MOX船出港
【パリ=時事】フランス原子力大手アレバが日本へ輸送するウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を積載した輸送船が4月17日午後(日本時間同日
深夜)、仏北部シェルプールの港を出港しました。AFP通信が報じました。