首都圏反原発連合(反原連)は5月9日、101回目の首相官邸前抗議行動を行いました。九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)を突破口に原発の再稼働を狙う安倍内閣に対し、2300人(主催者発表)が「原発やめろ」「川内原発再稼働反対」と力強く訴えました。
東京都小金井市の男性(28)は、東日本大震災後すぐに福島に住む友人のもとを訪ね、無数のがれきや骨組みがむき出しの建物を見たといいます。「いまだに自宅に帰れない友人もいます。福島の事故も収束していないのに川内原発の再稼働なんて考えられません」
埼玉県越谷市の女性(67)は「夫が福島県浪江町の出身です。事故を忘れないという思いで毎回来ています。国民が再稼働にちゃんと反対していることを示すためにいま行動しないと」といいます。
川崎市から参加した男性(51)は「放射性廃棄物の管理や事故への対応を考えても原発こそ高コストだ。事故を経験した日本は、原発ゼロと再生エネルギーへ転換すべきです」。
東京都杉並区のフォトグラファーの女性(42)は、「全国各地に再稼働反対の運動が広がっているがすごい。福井県に出張したときは県庁前で抗議する人を見て仲間だと思いました。再稼働を決めようとする安倍首相を止める力になると思います」と話しました。
「原発いらない」 笠井、吉良議員
9日、首相官邸前抗議行動で、日本共産党の笠井亮衆院議員と吉良よし子参院議員が国会正門前でスピーチしました。
笠井議員は、「安倍首相は海外で原発の輸出をセールスしています。輸出すべきは『原発ゼロ』ではないのか。川内原発の再稼働は許されない」と批判。吉良議員は、経済的にも原発はやめるしかないとのべ、「原発いらない」「再稼働反対」とコールしました。