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汚染水250リットル漏れる・・福島第1の高濃度処理設備

東京電力は6月21日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の高濃度放射能汚染水処理設備から汚染水が漏れたと発表しました。同原発では、15日にもタンクから汚染水が漏れたほか、19日には海の近くで採取した地下水から高濃度のストロンチウム90が検出されるなど、「事故の収束」とは程遠い危機的状況が続いています。

汚染水が漏れたのは、高濃度放射能汚染水処理設備の一つの淡水化装置で、同日午前2時58分ごろ3系統ある同装置の一つで漏えい検知器が作動しました。3時3分ごろ、関連会社社員が水漏れを確認して淡水化装置を停止したところ、漏れは停止したといいます。

流量計の破損が原因で、漏れた250リットルの汚染水は、同装置が入っている建物の床に設置されている堰(せき)内にとどまっているといいます。

漏れた水に含まれる放射性物質の濃度は、セシウム134が1立方センチメートル当たり0・57ベクレル、セシウム137が同1・7ベクレル、コバルト60が同0・14ベクレル、アンチモン125が同15ベクレル、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質(全ベータ)が2万6000ベクレルとしています。

淡水化装置では、高濃度放射能汚染水の処理を始めて以後、10回以上水漏れが起きています。2012年3月には、淡水化装置を出た濃縮塩水をタンクへ移送する配管が外れて水漏れが起き、排水溝を経て海へ流出しました。このとき流出した放射性物質の量は112億ベクレルと推定されています。また、同年12月には、今回とほぼ同じ場所で汚染水漏れが起きています。

このため東電は、淡水化装置の入っている場所の中に漏えい検知器を設置しましたが、今回の汚染水漏れが確認された時点では250平方メートルの範囲に広がっていました。

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