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樫曲ゴミ問題で違法搬入廃棄物の全量撤去を要求・・「自然と環境守る敦賀市民の会」が市長に要望・議会に陳情・・

 

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福井県敦賀市の民間産廃処分場に多量の廃棄物が違法に搬入された問題で、「自然と環境を守る敦賀市民の会」は六月七日、市議会の辻秀雄議長にたいし、違法搬入された廃棄物の全量撤去を決議するよう求める陳情書を堤出しました。また、河瀬一治市長にも、ごみ撤去や緊急の漏水対策などを県当局に求めるよう要請しました。

申し入れには、山田礼次郎会長、木子正勝事務局長ら五人が参加。日本共産党敦賀市議の河内猛、上原修一、大西通代、山本貴美子の四人が同席しました。

敦賀市の西村道夫市民生活部長らは、県側が現状で撤去は無理との態度を示していることなどを説明しました。

県当局が「恒久的な漏水対策は現実的に不可能」と説明している問題点について、「抜本的対策は違法搬入分のごみを撤去するしか方法がないのではないか」と追及。市側は、「市長に伝えます」とのべるだけでした。

市民の会の人たちは、「県の緩慢な措置に住民は強い不信を感じている」「覆土による漏水対策などは気休めにすぎず、恒久的な漏水対策をどうするのか市民に示す必要がある」と強調。敦賀市民の願いは、一日も早く廃棄物が全量撤去されることだとのべ、市当局が指導責任を果たしていくよう強く求めました。


申し入れの全文を紹介します

2002年 6月7日

福井県敦賀市鉄輪町2-2-26
自然と環境を守る敦賀市民の会
会長 山田礼次郎

 敦賀市長 河瀬 一治 殿

si-mosiire-02-6-7 樫曲の一般・産業廃棄物最終処分場について、違法搬入分の早期・全量撤去と漏水対策など緊急施策を実施するよう求める申入書 福井県が設置した「技術検討委員会」は3月27日、「ビスフェノールAが処分場外から高濃度で検出されたことや処分場内外の水質の類似性から、処分場から浸出水が漏出している」との見解を発表。遮水シートについては昨年11月、「処分場内の遮水シートが適正に敷かれていないか、シートが破れている」と発表。今回、そのためトレーサー調査などを実施しましたが、破損場所及び漏水量の特定には至りませんでした。

そして「応急的な措置」として、「浸出液の漏出を削減することに効果的な覆土」を行う」こと、また「中規模地震時に、えん堤が崩落するような危険性はない」、「大地震でも問題ない」(委員長談話)。さらに漏水を止める恒久対策については、「現実的に対応することは困難」であり「覆土の効果を見ながら検討する」との見解を明らかにしました。

しかしこれは、あくまでも暫定措置に言及しただけであって、恒久措置をどのように実施するのかの展望を示せていないのは大問題です。

河川や地下水への汚染はすでに進行しており、緊急に汚染の拡大を防止しなくてはならない現況を見れば、これまでの経過に見られたような、緩慢な対応はもはや許されません。よって、下記の事項を実現させ、住民の安全、暮らしを守ることを申し入れます。


  1. 現在の汚染の拡大が、認可量を遥かに超えた、廃棄物の違法な過剰搬入によるゴミ蓄積と関連していることに疑いの余地はありません。従って、根本的・長期的な対策を示さずに、単に応急措置しか示す事が出来なかった今回の「技術検討委員会」の見解に照らせば、抜本的な対策としては、違法搬入分の早期・全量撤去しかあり得ないことは明らかです。よって、漏水対策など応急対策と平行して、一刻も早く、そのための具体的計画の立案に踏み切るよう県に求めること。
  2. えん堤が現状で直ちに崩壊する状況には無いことは当然ですが、異常気象・地震に際しての堤体の挙動は当然、別途安定解析が必要です。その際、堤体の構築母材があらかじめ吟味して調製されたものではなく、砕石残土の処分を兼ねて、内盛式で便宜積み増しされたと見られることから、これを均質と見るモデルは採用できません。構築の歴史的経過を含めて、より厳密な解析をおこなうよう県に求めること。
  3. 漏水対策について。
    1. 覆土は、応急措置として有害物質粒子の飛散防止には効果がありますが、長期間にわたる漏水抑止効果には疑問があります。特に、直上からの雨水には、地表排水路等の施設を併せて整備すれば、一定の浸透抑止効果がありますが、処分場周辺からの地表水の浸透防止や、基盤からの被圧水の湧出防止には無力です。よって、完全キャッピングするなど雨水の浸透抑止策を講じるよう県に求めること。
    2. ボーリング孔を増やして、水位・水質の計測と、水温の精密計測を行うことにより、浸透水のより精密な流下状況が把握できます。現況に於いて、応急措置として汚染水の強制揚水、回収処理は不可欠であり、「経過を見ながら」ではなく早急に具体化を図るべきです。また、浸透水の流下状況の把握、揚水作業と併用し、基本的には河岸沿いに連続遮水壁を構築するよう県に求めること。
  4. 「技術検討委員会」の調査の原資料と、委員会の議事録を公開させ、市民の側からの質疑や討論の要請には、県および委員会は、誠実に対応するよう県に求めること。

以上


議会への陳情書を紹介します

2002年 6月7日

福井県敦賀市鉄輪町2-2-26
自然と環境を守る敦賀市民の会 会長 山田礼次郎

敦賀市議会議長 辻 秀雄 殿

樫曲の一般・産業廃棄物最終処分場について、違法搬入分の早期・全量撤去と漏水対策など緊急施策を実施するよう求める陳情書

gikai-tinjyou02-6-7 福井県が設置した「技術検討委員会」は3月27日、「ビスフェノールAが処分場外から高濃度で検出されたことや処分場内外の水質の類似性から、処分場から浸出水が漏出している」との見解を発表。遮水シートについては昨年11月、「処分場内の遮水シートが適正に敷かれていないか、シートが破れている」と発表。今回、そのためトレーサー調査などを実施しましたが、破損場所及び漏水量の特定には至りませんでした。

そして「応急的な措置」として、「浸出液の漏出を削減することに効果的な覆土」を行う」こと、また「中規模地震時に、えん堤が崩落するような危険性はない」、「大地震でも問題ない」(委員長談話)。さらに漏水を止める恒久対策については、「現実的に対応することは困難」であり「覆土の効果を見ながら検討する」との見解を明らかにしました。

しかしこれは、あくまでも暫定措置に言及しただけであって、恒久措置をどのように実施するのかの展望を示せていないのは大問題です。

河川や地下水への汚染はすでに進行しており、緊急に汚染の拡大を防止しなくてはならない現況を見れば、これまでの経過に見られたような、緩慢な対応はもはや許されません。よって、下記の事項を実現させ、住民の安全、暮らしを守ることを陳情します。


  1. 現在の汚染の拡大が、認可量を遥かに超えた、廃棄物の違法な過剰搬入によるゴミ蓄積と関連していることに疑いの余地はありません。従って、根本的・長期的な対策を示さずに、単に応急措置しか示す事が出来なかった今回の「技術検討委員会」の見解に照らせば、抜本的な対策としては、違法搬入分の早期・全量撤去しかあり得ないことは明らかです。行政当局は漏水対策など応急対策と平行して、一刻も早く、そのための具体的計画の立案に踏み切るよう行政当局に求めること。
  2. えん堤が現状で直ちに崩壊する状況には無いことは当然ですが、異常気象・地震に際しての堤体の挙動は当然、別途安定解析が必要です。その際、堤体の構築母材があらかじめ吟味して調製されたものではなく、砕石残土の処分を兼ねて、内盛式で便宜積み増しされたと見られることから、これを均質と見るモデルは採用できません。構築の歴史的経過を含めて、より厳密な解析をおこなうよう行政当局に求めること。
  3. 「技術検討委員会」の調査の原資料と、委員会の議事録を公開させ、市民の側からの質疑や討論の要請には、県および委員会は、誠実に対応するよう行政当局に求めること。

以上

 

 

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