東北電力は17日、女川原発(宮城県)2号機に設置を義務付けられたテロ対策施設の工事完了時期を2028年8月に延期すると発表しました。従来は26年12月22日が設置期限となっていましたが、完成の遅れにより2号機は同23日から約20カ月間運転を停止することになります。
東北電によると、建設業界の労働環境の変化などが影響したといいます。原発停止に伴う代替火力発電などで1カ月当たり60億円程度のコスト増を見込んでいます。
原発は新規制基準で、テロなどに備えて原子炉を冷却する機能を持つテロ対策施設(特定重大事故等対処施設)や、重大事故に備えた直流電源設備の設置が義務付けられています。東北電は今回、電源設備についても工事完了時期を来年12月から28年3月に見直しました。
女川2号機は、事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)で、昨年10月に約13年ぶりに再稼働しています。
(時事)
(「しんぶん赤旗」2025年10月19日より転載)