東京電力福島第1原発のアルプス処理水の海洋放出が強行されてから1年1カ月の24日、福島市で放出の中止と抜本対策を求める宣伝行動が取り組まれました。ふくしま復興共同センターの呼びかけです。
「海洋放出をめぐっては、さらに重大な問題も明らかになっている」と市民に訴えた同センターの野木茂雄代表委員(県労連議長)。新たな汚染水の発生のため、廃炉完了の2051年までに海洋放出を終了する保障がなくなっていることや、汚染水をアルプス処理する過程で大量発生する高濃度の放射性物質を含む汚泥(スラリー)の保管がひっ迫していることを指摘しました。
「いま必要なのは汚染水の新たな発生を抑えることだ」として、専門家が提案している原子炉建屋への地下水流入を抑える対策や陸上保管継続を国と東電が早急に具体化すべきだと力を込めました。
通りがかりの女性は「頑張っていますね。私たちも声をあげないと」と参加者たちを激励しました。
宣伝行動に参加した高橋健二さんは「国や東電のやり方で汚染水の解決はできない。一方で事故がなかったように再稼働など原発を推進する姿に憤りでいっぱいだ」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2024年9月25日より転載)