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敦賀2号機 再稼働認めず/新規制基準に不適合 規制委が初了承

日本原子発電敦賀第2号機(右側)=2012年、福井県敦賀市

 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市)について原子力規制委員会は28日、原子炉建屋直下に活断層がある可能性が否定できないとして、再稼働の前提となる新規制基準に不適合だとする審査書案を了承しました。再稼働を認めない判断は、2012年に規制委が発足して以降、初めてです。

 この日の規制委の会合では、委員5人の全会一致で審査書案を了承。29日から1カ月間の意見公募を実施した上で、正式決定することにしました。

 新規制基準は、活断層の上に安全上重要な施設を建てることを禁じています。

 審査書案では、2号機原子炉建屋から約300メートル北のトレンチ(試掘溝)で見つかったK断層が将来動く可能性があるかという「活動性」と、建屋直下の断層がK断層とつながっているかの「連続性」について、いずれも「否定できない」と判断。新規制基準に「適合しているものとは認められない」と結論づけました。

 また、K断層の活動性と連続性を否定した原電の主張に対して、審査書案は「評価結果の信頼性が乏しい」などと退けています。

 会合後の会見で規制委の山中伸介委員長は「大きな判断だったと考える。ただ、今回の決断に迷いはなかった」と述べました。また、原電が再申請の意向を示していることについて「K断層だけでなくて、敷地全体の断層のリスクをきちっと評価して再申請をしていただきたい。非常にたくさんの断層があるので、その活動性を否定することはたいへん困難なものだろうと推察する」と語りました。

(「しんぶん赤旗」2024年8月29日より転載)