日本共産党の笠井亮議員は18日、衆院原子力問題特別委員会で、1月の能登半島地震によって被害を受けた北陸電力志賀原発を廃炉にするよう求めました。
志賀原発1、2号機は、能登半島地震により変圧器の故障や制御棒駆動機構にかかわる金具の落下など、トラブルが18件報告されています。
笠井氏は、同原発の前面の沖合にある断層で地震が発生しやすくなる変化が起きていることや、同原発から9キロの富来川南岸断層が能登半島地震で連動した可能性を専門家が発表していると指摘。規制委員会が現時点で基準に適合していると判断できないとしているもとで、志賀原発をこのまま放置していいのか迫りました。
山中伸介・原子力規制委員会委員長は、「志賀原発は停止中で使用済み燃料は冷却されているのでリスクは低い」と述べ、「特段、停止の命令を直ちに発するということは現状で考えていない」と答えました。
笠井氏は「停止しているからリスクが低いとは驚きだ」と述べ、東京電力福島第1原発が対策を取らずに大事故を招いたとして、「最悪の場合に備え、志賀原発を廃止にしてこそ、人と環境を守る原子力規制委員会の使命を果たせるのではないか」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2024年4月19日より転載)