東京電力は10月8日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で高濃度汚染水が約300トン漏れたタンク近くの井戸から6日に採取した地下水から1リットル当たり23万ベクレルのトリチウム(3重水素)が検出されたと発表しました。海洋への放出限度(同6万ベクレル)の約4倍に当たり、漏れたタンク群「H4エリア」周辺の井戸の地下水で過去最高値です。
8月19日にタンクからの汚染水漏れが発覚してから、周辺の汚染土壌を回収。新たな漏れがないとされているのに、地下水のトリチウム濃度の上下が続いています。
井戸は漏れたタンクから北側に約20メートル。120リットルの汚染水の水たまりが確認された場所から、1~2メートルしか離れていません。
これまでの最高値は9月下旬の同19万ベクレルで、その後、低下傾向にありました。今回の上昇の原因はわからないといいます。
タンクに入っていたトリチウムの濃度は同二百数十万ベクレルでした。