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「原発回帰やめよ」衆院復興特委 高橋氏 政府を批判

 日本共産党の高橋千鶴子議員は14日、衆院東日本大震災復興特別委員会で、政府が東京電力福島第1原発の廃炉の道筋も「原子力緊急事態宣言」の解除も示せない中、原発の利活用に固執することを批判しました。

 核燃料サイクルの中核施設、再処理工場前処理建屋(青森県六ケ所村)で1月28日、国際原子力機関(IAEA)の監視対象区域の照明が全て消え、2時間にわたり監視できない事故がありました。

 高橋氏がこのことをただしたのに対し、原子力規制委員会の山中伸介委員長は「核物質防護の観点から極めて重大だ。当事者の怠慢と言わざるを得ない。再発防止を徹底させたい」と述べました。

 高橋氏は、政府がGX(グリーントランスフォーメーション)方針で、核燃料サイクル推進と最終処分先の選定を政府の責任として位置付けたと指摘。使用済みMOX燃料や、福島第1原発から取り出す使用済み燃料、溶け落ちた核燃料(デブリ)の処分先をただしました。経産省の湯本啓市原子力事故災害対処審議官は「技術的な検討を進める」と述べ、廃炉についても「具体的な姿を示せない」との答弁に終始しました。

 高橋氏は、ひとたび事故が起きれば「長い年月がかかり、事故収束が難しい」と強調。こうした状況で「『原発回帰』の政府方針は認められない」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2023年3月15日より転載)