日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は2月25日、テレビ朝日の「朝まで生テレビ!」に出演し、岸田政権の進める原発政策とエネルギー問題について与野党の国会議員らと議論しました。
高橋氏は、岸田政権が閣議決定した、原発の運転期間を60年以上に延長することや新設推進を盛り込んだ「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」は、財界の要望で作られたものだと批判。「原子力規制委員会も運転期間に関して、重要な設備機器等にかかわる設計上の評価は、運転開始後40年の使用を想定している。安全審査をしたら期間を延ばしていいというものではない」と強調しました。
高橋氏は、福島第1原発事故による帰還困難区域が解除された地域でも、除染される範囲が極めて限定的だと指摘。「帰りたいと言っている人の家の周りだけ除染する。それでは生活ができない」と訴え、いまだにわが家に帰れない人が大勢いると主張しました。
飯田哲也NPO環境エネルギー政策研究所所長は、「止まっている原発や、事故を起こした原発の損害賠償などのコストが全部、電気料金に乗っかっている」と指摘。福島の経験がありながら、原発を推進するのは「究極の無責任だ」「原発再稼働とか新増設とかそんなものより、省エネと再エネに徹底的に投資すべきだ」と強調しました。
番組収録中に行ったアンケート(電話・ファクス)では、「原発推進」について312件の回答が寄せられ、反対(59%)が賛成(41%)を上回りました。反対意見のトップは「原発は危険だから」で、「政府の対応に不安があるから」が続きました。
(「しんぶん赤旗」2023年2月26日より転載)