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放射性物質濃度 基準値を下回る・・20キロ圏内の福島米

東京電力福島第1原発の警戒区域(半径20キロ圏)に指定されていた福島県田村市都路地区で取れたコメの放射性物質濃度を調べる全袋検査がこのほど、市内の検査場で行われました。対象の93袋(1袋30キロ)すべてが食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を大幅に下回りました。

コメは農業坪井久夫さん(63)が生産し、1袋は同10ベクレル未満、残りは同9ベクレル未満でした。市場には流通させず、以前からの顧客や作付けを知って購入を希望した個人に販売します。旧警戒区域で取れたコメが販売されるのは初めて。

検査を見守った坪井さんは「本当にほっとした」と満面の笑み。「私のコメが基準値を超えれば、来年から作付けする方に迷惑を掛ける」と責任を感じていたといいます。

全袋検査では低い値を正確に測定できず、顧客の安心のため民間業者でより詳しい検査を行うことも考えています。坪井さんは「20キロ圏内でも安全なコメが取れることが証明された。これよりも(濃度が)下がるように努力して、消費者に食べてもらいたい」と話しました。

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