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老朽美浜原発動かすな・・福井 関電事業本部前抗議ずらり

関電原子力事業本部前に集結したデモ参加者ら=9日、福井県美浜町

 福井県美浜町で12月9日、「老朽原発動かすな」リレーデモが行われました。町役場前で集会を開いた後、関西電力原子力事業本部まで行進して「美浜3号機の再稼働、絶対反対」と声を上げました。

 デモは11月23日に関電本店(大阪市)前を出発したもの。

 関電大飯原発3、4号機の設置変更許可取り消しの大阪地裁判決(4日)を勝ち取った原告の一人、中嶌哲演・明通寺(みょうつうじ)住職が「関西と若狭の住民のつながりが広がってきている」と、いっそうの大運動を呼びかけました。

 同判決は、想定する地震の最大揺れの過小評価を指摘し、地震規模の設定に関して規定に基づいていない原子力規制委員会の判断過程に「看過し難い過誤、欠落がある」と断じました。同様の手法を採った他の原発にも影響します。

 福井県内では、運転開始から40年を超えた関電の美浜3号機、高浜1、2号機の年明け再稼働に向け、地元同意判断の動きが強まっています。

 美浜町では9日、町議会が原子力対策特別委員会を開き、美浜3号機の再稼働を求める請願を賛成多数で採択。傍聴席から「事故が起きたら責任を取れるのか」と抗議の声が上がりました。

 日本共産党の河本猛議員や無所属の松下照幸議員が紹介議員となった、再稼働に反対・慎重審議を求める請願10件はすべて否決。審議の中で、再稼働賛成派の議員から「自分ではよく計算できないので、規制庁の話を信用したい」と、うのみの発言が出ました。

(「しんぶん赤旗」2020年12月11日より転載)