事故から学んでいない
福島第1原発事故の収束のめども立たないのに事故を起こした東京電力が再稼働を決めるなんて、モラルハザードを起こしているのではないか。事故の被害者として到底受け入れることはできません。
しかも、浜岡原発で地震のデータを都合よくねつ造した問題が発覚したばかりです。原子力規制委員会も外部通報があるまでねつ造を見抜けなかった。原子力事業者に対する過度な楽観主義に陥っていたのではないか、規制委の審査能力に重大な疑義があります。浜岡原発に限らず、すべての原発について再稼働をさせず、安全性の徹底した検証をすべきです。事故を繰り返すことは許されません。
原発事故から15年になろうとしていますが、原発から40キロ圏の福島県相馬市でも経済は肌感覚で悪くなっていて、よくなる兆しは見えません。原発はひとたび事故を起こせば生業も地域も喪失させ、そこで暮らす人々のかけがえのない人生を破壊させます。それがいかに深刻で長期にわたるのか。今もバリケードが張られ、住むことができない広大な土地が残っています。
にもかかわらず原発回帰の方針を掲げ、「原発の最大限活用」を進める政府は事故から何も学んでいないし、事故を忘れるように主導しています。
人の痛みがわかる政治が必要です。原発事故に対する国と東電の責任を引き続き追及し、被害救済を求め、脱原発の実現に向けて奮闘します。
(「しんぶん赤旗」2026年1月22日より転載)