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暮らしより困難に・・原発事故避難者が集会

 東京電力福島第1原発事故の避難者の暮らしと不安を考える集会が12月3日、開かれました。衆院議員会館の会場と各地を結ぶオンラインで開催されました。主催は避難の協同センター。

 原発事故から間もなく10年となる中、新型コロナウイルス感染症の流行により、原発事故避難者にもさまざまな影響が生じています。

 同センターの瀬戸大作さんは、5~8月に同センターなど3団体が実施した避難者の暮らしと住まいの不安に関する緊急アンケートについて報告。新型コロナの影響で雇い止めや「家賃の支払いが厳しくなった」など、さらに困難に直面していることが明らかになったと語りました。

 避難者の心のケアに取り組んでいる新潟県精神保健福祉協会の田村啓子さんは、避難の長期化により、避難者の高齢化や心身疲弊の慢性化、家族関係の希薄化が進んでいることを報告しました。

 討論では、いまだに福島県の自宅に帰れない避難者から、コロナの影響で収入が大幅に減少した上に、家賃補助も減らされるといった訴えがありました。

 また、避難者の実態把握が十分でないことや心の問題が置き去りにされていること、避難先の自治体で窓口担当者の無理解が支援を受ける際の障害になっていることなどが指摘されました。

(「しんぶん赤旗」2020年12月4日より転載)