″原発の地元″
九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町の脇山仲太郎町長は1月22日、時事通信の取材に応じ、2018年に福井県敦賀市の建設会社側から現金100万円程度を受け取ったことを明らかにしました。関西電力幹部らの金品受領問題が発覚した後、現金は返却したといいます。
脇山町長の説明によると、初当選した18年7月の町長選の後、男性2人が自宅を訪れ、のしが付いた布の包みを玄関に置きました。町長は「要らない」と断り、持って帰るよう求めましたが、男性らは「社長に怒られる」などと言い、そのまま帰りました。
自宅の金庫に保管した後、中身を確認すると、建設会社社長の名刺と「当選祝い」と書かれた封筒に入った100万円ぐらいの現金がありました。昨年、関電幹部や福井県元幹部らが同県高浜町の森山栄治元助役(故人)から就任祝いなどとして多額の金品を受領した問題が発覚。町長は同年12月、保管した現金を知人を通じて返却したといいます。
脇山町長は「受け取ろうとは思わず、現金には全く触っていなかった」と釈明。「建設会社の社長や社員も全く知らない」と述べました。自身の進退については「迷惑を掛けた後援会や関係者と考えていきたい」としました。
報道によるとこの建設会社は、高浜町の森山元助役に顧問料を払っていました。同社からの献金は脇山町長の資金管理団体に記載されておらず、政治資金規正法に違反する疑いがあります。
(「しんぶん赤旗」2020年1月24日より転載)