原発問題住民運動全国連絡センターは10月27日、「火山と原発を考える」全国交流集会を鹿児島市内で開きました。鹿児島県内では初の全国交流集会。全国から約70人が参加しました。
記念講演では、小林哲夫鹿児島大学名誉教授が、鹿児島県の姶良(あいら)カルデラなどの巨大カルデラ火山とその研究について話しました。マグマの成分など、カルデラ噴火の前兆についての自身の研究を紹介しました。
立石雅昭新潟大学名誉教授は、火山と原発と題して講演。原子力規制委員会は、火山活動の兆候があった場合、原子炉の停止を含めた対処を電力会社に求めているにもかかわらず、火山の噴火予測を前提としていないと明記した火山影響評価ガイドの改定案を16日に示しました。これに対して立石氏は「巨大噴火の判断基準を定める困難なことから逃げたとしか言えない」と指摘。現在行っている改定案への意見募集について、意見をよせてほしいと呼びかけました。
伊東達也筆頭代表委員は、野党が提出した原発ゼロ基本法案を国会で審議するよう運動を強めようと提起。原発ゼロ実現を訴えた「鹿児島からのアピール」を参加者で採択しました。
原発をなくす全国連絡会を代表して小田川義和・全労連議長と日本科学者会議を代表して小栗実鹿児島大学名誉教授があいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2019年10月28日より転載)