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福島の避難者 共産党議員団に切々・・賠償終わり衣食住困る 1人暮らし移動できぬ

復興公営住宅の入居者と懇談する党国会議員団のメンバーら(こちら向き)=29日、福島市内

復興公営住宅の入居者と懇談する党国会議員団のメンバーら(こちら向き)=29日、福島市内

 日本共産党国会議員団福島チームは8月29日、福島市内で、東京電力福島第1原発事故で避難し県営の復興公営住宅で暮らす住民と懇談しました。赤嶺政賢、高橋千鶴子、藤野保史の各衆院議員、岩渕友、吉良よし子、山添拓の各参院議員が参加しました。

県営復興住宅

 浪江町から避難した宇佐美忠良さん(83)は「兄弟も県外避難してばらばらになった。そう簡単には会えない。だいたいの人が田舎の広い一軒家に家族で住んでいた。集合住宅暮らしで精神的にまいる」と話しました。

 同じく浪江町から避難した山田吉郎(よしお)さん(68)は「仮設住宅と違って家賃が必要だし、固定資産税、医療・介護費の負担も始まる。衣食住に困ってくる。賠償も終わり、月5万円の国民年金ではきつい」といいました。

 飯舘村から避難した田谷五月さん(78)は「避難指示が解除されたが、店はないし、不便で帰れない。1人暮らしで車もないから移動できない。ここなら体が動くうちは何とかなる。帰りたい気持ちはあるけど…」と話しました。

 浪江町の帰還困難区域から避難した山本正幸さん(71)は「自宅は町の貸し出しの線量計で今も毎時7マイクロシーベルトくらいある。復興が進んだといわれても実感がない」といいました。

 自治会長の熊田伸一さん(66)は「1人暮らしの高齢者の閉じこもりが心配。集会所で卓球とかできるようにしている。高齢者が多いから除草、樹木の剪定(せんてい)、除雪が大変だ。仮設住宅の時は町がやってくれていたけど」と話しました。

 高橋議員・福島チーム責任者は「各種の軽減措置が継続されるように働きかけていく。原発事故と避難でつらい思いをしてきたみなさんがこれから先、またつらい思いをすることのないように頑張りたい」と激励しました。

 懇談に先立ち、一行は復興の現状や福島第2原発廃炉の受け止めについて県当局と懇談。11月投開票で選挙にのぞむ党県議団とも意見交換しました。

(「しんぶん赤旗」2019年8月30日より転載)