日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 廃炉作業に外国人“待った”・・厚労省 東電に「慎重な検討」要請 & 廃炉作業 国交省が抜け道 仁比氏追及 外国人の従事可能に

廃炉作業に外国人“待った”・・厚労省 東電に「慎重な検討」要請 & 廃炉作業 国交省が抜け道 仁比氏追及 外国人の従事可能に

廃炉作業に外国人“待った”・・厚労省 東電に「慎重な検討」要請

仁比氏、かねて要求

 根本匠厚生労働相は5月21日、閣議後の記者会見で、東京電力が福島第1原発の廃炉作業に「特定技能」の外国人労働者を受け入れようとしていることについて、「極めて慎重な検討を行う必要がある」と述べました。東電や経済産業省が強引にすすめてきた廃炉作業への外国人受け入れに、“待った”をかけた形です。この問題では、日本共産党の仁比聡平参院議員が、東電に受け入れ撤回するよう政府に迫っていました。

 厚労省は同日、東電に検討結果の報告を求める通達を出しました。通達は「慎重に検討の上、厚生労働省に検討結果を報告する」よう指示。東電、元請け事業者、特定技能外国人を受け入れる事業者が、労働災害防止のため、安全衛生管理教育や健康管理体制を確立するよう求めています。

 厚労省は3月下旬に都道府県労働局長に通達で、外国人労働者の母国語を用いた教材での教育や、母国語で注意喚起を表示することなどを要請。4月下旬には、同原発の所長にこの内容を伝えました。

 特定技能は、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて、4月に導入された新しい在留資格。外国人労働者が従事できる職は介護や建設など14業種です。

 東電は、主に「建設」が廃炉の関連作業に該当すると説明。廃炉現場は、高い放射線量下での危険な作業が多く、日本語能力の不足などで意思疎通ができなければ、事故に直結する恐れがあります。

 仁比氏は、4月23日の参院法務委員会で、放射能汚染物質の除去や原発構内の建物解体の作業には、特定技能外国人が従事できないことを指摘。「東電が誤った認識で受け入れ可能かのように周知していることは重大だ。国は東電に謝罪・撤回と、協力会社への受け入れができない旨の周知徹底をさせるべきだ」と求めていました。

廃炉作業 国交省が抜け道 仁比氏追及 外国人の従事可能に

質問する仁比聡平議員=21日、参院法務委

 東京電力福島第1原発事故の収束・除染作業に「特定技能」の外国人を就かせることの可否について、国土交通省は21日の参院法務委員会で、主な業務に「関連して付随的に行うもの」なら可能だとの認識を示しました。日本共産党の仁比聡平議員への答弁。

 特定技能の対象業種・職種に当てはまらないとして受け入れに否定的だった見解(4月23日の同委員会、仁比氏への答弁)から一転して、制度の“抜け道”を示した形です。

 仁比氏は、超党派議連「原発ゼロの会」の会合(5月16日)で同省が「主たる業務では受け入れられないが、関連業務であれば差し支えない」と述べたと指摘。運用要領ガイドラインでも、「除染・除雪等の業務」は、同じ企業で同じ業務に就く日本人労働者が従事していれば「特定技能外国人に同程度の範囲内で従事させることは差し支えない」としているとして、見解をただしました。

 同省の北村知久審議官は「関連して付随的に行うものについては、できる」と述べました。

 仁比氏は、除染や原発構内での作業に特化した日本語能力の審査基準があるのかと質問。制度を所管する法務省、東電を擁護する経済産業省、国交省は基準が無いことを認めました。

 仁比氏は「特定技能制度は、対象14業種の所管省庁が必要な能力を試験等で確認する仕組みだ。確認の基準が無い以上審査のしようがなく、受け入れはできない」と強調。同制度の創設を議論した昨年の臨時国会以来、説明もなく、基準もないまま、なし崩しに容認しようとする政府を批判し、東電に方針を撤回させるよう強く求めました。

(「しんぶん赤旗」2019年5月22日より転載)