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国民反対なら原発無理・・中西経団連会長 年頭会見/世論・運動が追いつめる

 経団連の中西宏明会長は年頭の記者会見で原子力発電所の建設について「お客様が利益をあげられていない商売でベンダー(提供企業)が利益をあげることはすごく難しい。だからどうするか、本当に真剣に一般公開の討論をするべきだと思います。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということはこの民主国家ではない」と発言しました。原発推進が原発ゼロを求める世論を前に、暗礁に乗り上げたことを示しました。

 安倍晋三内閣は、原発輸出を「成長戦略」の目玉に位置づけています。原発メーカーの日立製作所の会長として原発輸出を推進してきたのが中西氏自身です。しかし中西氏は、英国で現在進んでいる原発建設計画について「もう限界だ」と発言していました。日立は東日本大震災で水素爆発を起こした東京電力福島第1原発4号機などの主契約者でした。

 国内外で原発推進がうまくいかないのは、各国市民の「原発ノー」の声が強いからです。粘り強く続けられている官邸前行動をはじめ各地で「原発ノー」の運動が続いています。原発輸出が計画されている英国ウェールズでも地元住民が反対の声を上げています。住民団体(「PAWB」)が昨年5月に来日し、日立本社前で抗議行動を行いました。

 日本共産党の志位和夫委員長は4日の党旗びらきのあいさつで中西氏の年頭会見での発言を取り上げ、「原発にしがみつく勢力は、いよいよ追い詰められました」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2019年1月6日より転載)