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原発事故・・誠実に賠償を

 福島県商工団体連合会(福商連)は国会内で8月6日、東京電力福島第1原発事故に伴う賠償を誠実に行うよう、東電、経済産業省と交渉しました。

 東電は商工業者の賠償について、2015年から年間逸失利益の2倍相当を将来分の賠償として支払い、それを上回る分は追加分として支払うとしています。実際には原発事故との因果関係の証明が求められ、賠償が進んでいません。東電福島原子力補償相談室の白井謙一部長は交渉のなかで、追加分の支払いは700件の請求のうち1件しかないことを明らかにしました。

 ▽福島産の原料を100%使ってきたことを証明する領収書を求められた。7年間の伝票などない▽「近辺の業者は業績が回復した」と一方的に賠償を打ちきられた―などの実態が紹介されました。

 昨年の交渉にも参加した業者が「前回、個別に真摯(しんし)に対応すると言われたが、東電の代理人の弁護士からの書類がくるだけで、東電は直接話をしようともしない」と批判。別の業者は「賠償交渉を延ばし、つぶれるのを待っているのか」と憤りの声を上げました。

 参加者は、賠償の支払い状況の説明、すみやかな賠償、追加分請求の幅広い受け付け、などを求めましたが、東電側は具体的な回答をしませんでした。

 二宮三樹男福商連会長が「私たちの生死がかかる問題。『聞いた』だけではすまされない。東電は真摯に対応を」と発言。日本共産党の岩渕友参院議員が「損害が続く限り、賠償を東電に迫っていこう」と参加者を激励しました。

(「しんぶん赤旗」2018年8月7日より転載)