大阪府北部で2018年6月18日午前7時58分に起こった地震のマグニチュード(M)は6・1と推定されています。1995年の阪神・淡路大震災を引き起こし、神戸市や淡路島などで大きな被害を出した兵庫県南部地震(M7・3)に比べ、地震の規模は小さいものでした。しかし、深さが13キロと浅かったため、震源の真上付近などで強い揺れが発生し、各地で塀が倒れるなどして死傷者が出る被害が出ました。
震源は北緯34・8度、東経135・6度で、震度6弱の揺れを観測した地域の一つの高槻市内です。気象庁の観測によると、今回の地震は震源付近に東西方向から圧縮する力が加わっていたために起こったことがわかりました。震源周辺にあり、将来M7・5程度の地震を発生させると予測される有馬―高槻断層帯があり、平常時より地震活動が活発になっているといいます。
有馬―高槻断層帯は、過去の活動から右ずれ北側隆起の断層帯とされていますが、気象庁は、今回の地震のメカニズムが横ずれ型だったか、逆断層型だったかは今後の余震活動をみないとわからないとしています。
気象庁は18日の記者会見で、過去に起こった地震では、大きな地震が起こった後に同程度の地震が起こる割合が1~2割あったと指摘し、1週間程度、最大震度6弱程度の地震に注意するよう呼びかけました。
2016年の熊本地震では4月14日夜に日奈久(ひなぐ)断層帯の活動でM6・5の地震が発生して最大震度7の揺れを記録した後、16日未明に布田川(ふたがわ)断層帯の活動でM7・3の地震が発生して最大震度7を記録しました。
気象庁は、今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くあるとしています。(間宮利夫)
(「しんぶん赤旗」2018年6月19日より転載)