東京・代々木公園で3月21日に、「さようなら原発 全国集会」が行われます。主催する「さようなら原発1000万人アクション」呼びかけ人のひとりで、作家の落合恵子さんに福島への思いや、原発政策を推進する安倍政権についてインタビューしました。
(聞き手 前田智也)
東京電力福島第1原発事故から7年。福島で生活している人、避難生活を余儀なくされている人。「もう7年」か「まだ7年」なのか、一人ひとり受けとめ方が違うと思いますが、私たちはあの悲惨きわまりない事故を経験し、原発の「安全神話」がいかにもろく、うそで塗り固められたものであるかを再確認しました。
しかし、安倍政権は原発の再稼働に前のめりで、海外にも輸出しようとしています。さらには昨年、自主避難者への住宅支援を打ち切りました。安全と安心、命と暮らしについてどう考えているのでしょうか。
こうした政府の姿勢は、すべてに当てはまります。
いま問題になっている「働き方改革」法案でも、安保法制(戦争法)でもそうでした。個人の命をあまりに軽視している。安倍さんは「国難」という言葉を使いますが、国難をつくり出しているのはいったい誰なのか。
野党が「原発ゼロ」法案を国会に提出しました。福島第1原発がどういう状況なのか、被ばくの影響なども国会で大いに追及してほしい。それは次の世代、未来への責任です。
3・11の後、私たちはずっと「原発いらない」と声をあげ続けてきました。長期戦ですが、疲れたら少し休んでもいい。私たちは何度でも立ちあがることができます。諦めさえ、迎え入れなければ。
振り返れば戦後70余年、本当の意味での市民のための政治は一度もありませんでした。それをこれから始めましょう。「さようなら原発全国集会」は、「誰かがやる」ではなく、一人ひとりが「私がやる」と声をあげる日にしましょう。
21日コンサート・集会・デモ
「いのちを守れ くらしを守れ フクシマと共に さようなら原発全国集会」。東京・代々木公園で午前11時半にブースが開店し、午後0時半からプレコンサート。1時半からの集会では、ルポライターの鎌田慧さんと作家の落合恵子さんが主催者あいさつします。
福島からの訴えや被ばく労働者、自主避難者、韓国からの参加者が発言します。集会終了後、3時から渋谷コースと原宿コースに分かれてデモ行進します。
主催は、「『さようなら原発』一千万署名市民の会」と「さようなら原発1000万人アクション」。「総がかり行動実行委員会」が集会に協力します。
(「しんぶん赤旗」2018年3月15日より転載)