伊方原発 四国電、異議嘸し立て
四国電力は12月21日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを命じた広島高裁の仮処分決定を不服として、同高裁に保全異議を申し立てました。決定の効力を止める執行停止も同時に申し立てました。同高裁の別の裁判長が判断する見通し。
広島高裁は13日、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ(熊本県)で巨大噴火が起きた場合に火砕流が到達する可能性を指摘し、来年9月30日までの運転禁止を命じました。
3号機は今年10月から定期検査のため停止中で、決定が覆らない限り運転を再開できません。
原告が抗議声明
四国電力の異議申し立てを受け、広島高裁(野々上友之裁判長)で運転差し止めを命じる仮処分決定を勝ち取った原告側は21日、「落胆と怒りの念を禁じ得ない」との抗議声明を発表しました。
声明は「大所高所の見地に立って潔くその命令に服し、その反社会的姿勢に終止符を打ってほしい。伊方原発を止めてほしい。野々上決定は天の声、地の叫びというべきである」としています。
(「しんぶん赤旗」2017年12月22日より転載)
ホースにくぎ 堰の水漏れる・・福島第1タンク周り
東京電力は12月21日、福島第1原発で、汚染水タンクの周りを囲む堰(せき)内にたまった水を回収するタンクの移送ホースで漏えいが見つかったと発表しました。
東電によると、現場の作業員が午後1時54分ころ発見。漏えい量は約0・9リットルで、堰外の約40センチ×40センチの範囲に広がりました。ホースに釘が刺さっていたといいます。補修テープを巻き、午後2時43分に漏えいは停止しました。漏えい部近くの放射線量は1時間当たり約1・7マイクロシーベルトで、周辺の空間線量と同等と説明しています。
(「しんぶん赤旗」2017年12月22日より転載)