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柏崎刈羽原発の再稼働問う・・科学者・技術者がシンポ

 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の再稼働問題を考えるシンポジウムが10月9日、東京都内で開かれ、約100人が参加しました。主催は、「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」。同会は、2007年の中越沖地震後の同原発の再稼働の動きに対して、徹底的な検証を訴えて発足し、10周年になります。

 シンポジウムでは、協力団体から、「原発からいのちとふるさとを守る新潟県民の会」の高橋新一氏と「新潟の新しい未来を考える会」の片桐奈保美氏が、県内の運動の高まりを報告しました。

 原子力資料情報室の山口幸夫氏は、原発再稼働などに住民、市民の意見を反映させる仕組みの必要性を訴えました。

 新潟大学名誉教授の立石雅昭氏は、同原発敷地内の断層について、活断層の評価基準を見直して審査をやり直すべきだと指摘。また、多くの矛盾を含む東電の説明を元に適合と判断した原子力規制委員会の審査について「科学的審査とは到底言えない」と批判しました。

 新潟大学准教授の藤堂史明氏は、柏崎市のデータから、原発建設期に建設業に影響がみられる以外は、生産性拡大効果がみられないことを説明。原発に頼らない道を考えないと長期的な発展はないと指摘しました。

 同会は4日、原子力資料情報室とともに、規制委による同原発6、7号機への適合性審査に合格したとの判断を取り消すよう求める声明を発表しています。

(「しんぶん赤旗」2017年10月10日より転載)