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東日本大震災・原発事故6年・・原発なくそう 声上げ続ける/国会・官邸前

 東日本大震災・東京電力福島第1原発事故から6年を迎えた3月11日、首都圏反原発連合(反原連)は国会・首相官邸前で「福島・祈りを超えて」と題して抗議行動を行いました。原発再稼働と一体で福島の切り捨てを進める安倍政権に対して、8000人(主催者発表)の参加者は「原発いらない」「福島守れ」「安倍政権を倒そう」と声をあげました。


志位氏がスピーチ

写真

(写真)「原発なくせ、再稼働するな」と抗議する人たち=3月11日、国会正門前

 「再稼働反対」などのプラカードを持った人たちを前に、反原連のミサオ・レッドウルフさんは主催者あいさつで「前を向いて声をあげ続けよう。原発に回帰し、福島を切り捨てる政権を倒そう」と訴えると「そうだ」の声があがりました。

福島の代表や文化人、著名人、野党4党の議員らがスピーチ

 「いわき放射能市民測定室たらちね」の鈴木薫事務局長は「まだ6年しかたっていないのに福島が大丈夫だというわけにいかない。これからもたたかっていこう」と発言。市民連合・学者の会の佐藤学東京大学名誉教授は「反原連のたたかいが市民連合のたたかいにつながっている。安倍政権から日本を取り戻し、原発をやめ美しい日本を取り戻そう」と力を込めました。

 日本共産党、民進党、社民党、自由党の代表らがあいさつ。日本共産党の志位和夫委員長は、原発再稼働のために福島を切り捨てる政治は許せないと述べ、「総選挙で野党と市民の共闘を必ず成功させ、安倍政権を倒し、再稼働を止め、『原発ゼロの日本』への道を開こう」と訴えました。野党議員が手をつないで掲げると「野党は共闘」の声援と拍手がわき起こりました。

 共産党からは笠井亮、池内さおり、畑野君枝、藤野保史の各衆院議員、吉良よし子参院議員も参加しました。

(「しんぶん赤旗」2017年3月12日より転載)


反原連主催 国会前大集会での志位委員長のスピーチ

 首都圏反原発連合が3月11日に開いた国会前大集会で、日本共産党の志位和夫委員長が行ったスピーチは次の通りです。

 みなさん、こんばんは。日本共産党の志位和夫です。

 大震災と原発事故から6年という節目にあたって、私は、犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災者のみなさんにお見舞いを申し上げます。

原発再稼働のために福島切り捨て――こんな政治は断じて許せない

 原発事故から6年となりますが、福島ではいまだに8万人を超える方々が避難を強いられています。

 ところが、安倍政権は、この3月末に、一方的な避難指示解除の方針を押し付け、それと一体に、精神的賠償、営業損失賠償、自主避難者への住宅支援などを打ち切ろうとしています。

 原発再稼働や原発輸出をすすめるために、原発事故を「終わったこと」にして、福島を切り捨てる。こんな政治は断じて許すわけにいきません。

 すべての被害者が生活と生業(なりわい)を再建できるまで、国と東京電力が責任をもって等しく支援せよ――このことを強く求めていこうではありませんか。

世論調査で57%が再稼働反対――反原連の頑張りに心から敬意

 2月に「朝日」が行った世論調査では、原発再稼働に「反対」が57%と多数を占めました。

 今なお多くの方々が苦しんでいる、事故の収束は見通しもつかない――原発事故がもたらした甚大な被害を体験して、「原発安全神話」は国民のなかでは完全に崩壊したのではないでしょうか。

 福島原発事故の賠償・除染などにかかる費用が、これまでの見積もりの2倍の21・5兆円に達することが明らかになり、原発こそ究極の高コストであることも、はっきりしたのではないでしょうか。

 この5年間、雨の日も風の日も、粘り強く行動を続けてこられた首都圏反原発連合のみなさんの頑張りに、私は、心からの敬意を申し上げたいと思います。

 安倍政権は、全国すべての原発再稼働を断念し、廃炉の手続きに入れ――このことをみなさんとともに要求したいと思います。

野党と市民の共闘で、原発問題でも前向きの合意を

 最後に、私は、いま取り組んでいる野党と市民の共闘で、原発問題でも前向きの合意を得たいと強く願っています。4野党の間で、再稼働そのものについては立場の違いがあるかもしれません。しかしたとえば、福島原発事故の徹底的な検証、避難計画の策定、地元自治体の同意――この三つがなければ再稼働は認めないなど、「条件付き再稼働反対」という線ならば、野党間での合意は可能ではないでしょうか。

 そして、原発問題でしっかりした前向きの合意が得られるなら、昨年10月の新潟県知事選挙での米山隆一さんの圧勝に見られるように、国民の大きな支持と共感が得られるのではないでしょうか。

 来たるべき総選挙で野党と市民の共闘を必ず成功させ、安倍政権を倒し、再稼働を止め、「原発ゼロの日本」への道を開こうではありませんか。

(「しんぶん赤旗」2017年3月12日より転載)