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原発優遇 再稼働後押し 福島第1原発事故費 新電力にも負担・・経産省有識者委が「案」

 従来の想定から膨大になることが判明した原発事故の損害賠償・廃炉費用などを国民負担にしようと検討している経済産業省の有識者会議「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」は10月9日、それらの費用を電力自由化で新たに参入した、原発を持たない「新電力」にも負担させる「中間取りまとめ」案を示しました。


原発コスト国民に転嫁

(写真)東京電力福島第1原発

 同案は、(1)福島第1原発事故の賠償費用について、新電力が大手電力の送配電網を使う時に支払う「託送料金」に新たに上乗せして回収する(2)福島第1原発の廃炉費用は、東電の送配電事業の収益(本来は、消費者への料金値下げ分)を優先的に充てる(3)他の原発の廃炉費用も、事業者を優遇する会計制度を適用し、託送料金で回収するとしています。いずれも原発固有のコストを国民に転嫁する仕組みで、原発の発電部門のコストを、どの電源も利用する送配電部門で確保する原発事業者優遇策です。

 案はまた、原発や石炭火力など旧一般電気事業者が大半を所有している電気を「新電力」に供給する「ベースロード電源市場」を創設し、「新電力」の需要の3割をまかなう量を提供するとしました。委員からは「原子力を位置づける重要な機会」などの発言がありました。

原発政策の転換を要求

 「中間取りまとめ」案の議論は16日の次回の小委員会に持ち越されました。

 廃炉費用などの「託送料金」への上乗せをめぐって消費者団体、環境団体などからは「国民への負担転嫁ではなく原発政策の転換を」などの意見書や声明が相次いで出されています。

(「しんぶん赤旗」2016年12月10日より転載)